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2021 MMIRAアジア地域会議/第7回JSMMR年次大会
ワークショップ

ワークショップ 1:
大規模な社会変化の時代における混合研究法のトレーニングの発展

2021年10月30日(土)9:00-10:30 JST

【使用言語】英語

 混合研究法は、世界中の学生、大学院生、専門家に教えられる機会が増えている。トレーニングプログラムには、(大学などの科目)コース、短期ワークショップ、集中的な長期トレーニングプログラムなどがある。様々な方法で混合法研究のトレーニングを行うことができることを示す証拠が、文献で報告されている。本ワークショップでは、トレーニングにおけるベストプラクティスのエビデンスを整理し、見落とされがちなスキル開発(例:「ノウハウ」)の概念とリンクさせる。様々な手法を組み合わせたスキル開発のためのテスト方法を検討する。具体的には、混合研究法のスキルの自己評価アセスメント、混合研究法を学ぶための手段としての提案書作成を用いた問題解決型の方法、スキル開発のためのメンター経験などを取り上げる。さらに、これらの手法を、社会が大きく変化している今、オンライン学習用にどのように変換したかについても紹介する。

講師:ティモシー・C・ゲッターマン (ミシガン大学)

ティモシー・C・ゲッターマン(Ph.D.)は、混合研究法を専門とする学際的で応用的な研究方法論者である。彼の方法論の目標は、混合研究法の厳密な方法、特に質的研究と量的研究を統合する戦略を発展することである。米国国立衛生研究所(NIH)から資金提供を受け、医療サービス、コミュニケーション、シミュレーショントレーニングを改善するためのインフォマティクス技術を研究している。また、財団の助成金やNIH 健康科学のための混合研究法トレーニングプログラムを通じて、研究手法の能力開発にも積極的に取り組んでいる。Educational Research: Planning, Conducting, and Evaluating Quantitative and Qualitative Researchの第6版をJohn W. Creswell氏と共同執筆した。
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ワークショップ 2:
ポジティブ・ディビアンス:より良い社会課題解決に向けてMMR活用するアプローチ

2021年10月30日(土) 9:00-10:30 JST

【使用言語】英語&日本語(ハイブリッド型)

 1990年代以降、ポジティブ・ディビアンス(以下、PD)は、通常は行動的側面を伴う複雑で、多様な社会的課題に活用されている。PDは、現代社会においては問題を理解するための「ゴールドスタンダード」である直線的な思考方法では見過ごされてしまうような、行動や社会の問題を解決する「ミクロのメカニズム」を捉えるための全体的なアプローチであると言える。
 PDの基本的なプロセスは、スターニン夫妻によって提案されたが、これは混合研究法の説明的逐次デザインに沿う。PDの事例(「オッズ」=リスクファクターを備えているにもかかわらず、良い結果結果を享受している個)を定量的に特定し、良い結果をもたらすミクロのメカニズムや行動・行為を定性的に炙り出す。PDはMM研究者の間でも注目されており、タイトルに「PD」を含むMMR論文の数も増えてきている。
 本ワークショップでは、PDの概念やアプローチ、MMR論文の傾向などを紹介し、MMRとPDがつながることで、研究のより実用的で、社会的価値や意義を創出する方向性を促す。

講師:河村 洋子(産業医科大学)

河村洋子(かわむら ようこ):産業医科大学 保健学部 安全衛生マネジメント学講座教授。米国アラバマ大学バーミンガム校の公衆衛生大学院で健康教育・促進の博士号を取得。専門はヘルスコミュニケーション、特に社会的・行動変化のためのコミュニケーション戦略。過去10年間の主なアプローチの一つが、ポジティブ・デビアンス(PD)であり、地域社会や企業などの組織と協力しながら、様々な社会問題にPDを活用してきた。PDの国内のPD研究をリードする中心メンバーの一人であり、グローバルネットワークにも参画している。 JSMMR理事メンバー。
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ワークショップ 3:
混合研究法における質の基準を再評価する

2021年10月30日(土) 10:50-12:20 JST

【使用言語】英語&日本語(ハイブリッド型)

 本ワークショップでは、初学者や国際的な研究者が混合研究法による研究の質を評価するために活用できる6つの基準を伝える。 混合法の分野が新たな革新によって前進してきた一方で、世界中に拡大し、初学者にも頻繁に使用されていることを前提とする。 このため、混合研究法はまだ日の浅い研究者や英語を母国語としない研究者に、よりよく適応していかなければならない。 そこで、本ワークショップでは、混合研究法の世界的な動きを取り上げ、新人研究者や海外の研究者に対しては、混合研究法の提示の仕方の簡素化の必要性を提案する。次に、JMMRの編集者が積み上げてきたものを含め、混合研究法の質基準に関する現在の議論をレビューする。 そして、6つの基準を伝え、日本で最近行われた混合研究法による博士論文プロジェクトを例に挙げ、この6つの基準を解説する。 発表は英語と日本語のパワーポイントで行い、発表中はZoomのチャットボックスで参加者からのコメントや質問を受け付ける。

講師:ジョン W. クレスウェル(ミシガン大学)

ジョン・W・クレスウェル氏(Ph.D.)は、ミシガン大学の家庭医療学の教授であり、ミシガン混合研究法プログラムの上級研究員である。クレスウェル氏は、混合研究法、質的研究、研究デザインに関して、数多くの論文と30冊の書籍を執筆してきた。ネブラスカ大学リンカーン校では、クリフトン寄附講座長と混合研究研究法研究室のディレクターを務めた。また、SAGEのJournal of Mixed Methods Research(JMMR)を創設した。ミシガン大学家庭医学の非常勤教授、ミシガン州アナーバーにある退役軍人局医療サービス研究センターのコンサルタントを務めてきた。シニアフルブライト奨学生として2008年には南アフリカに、2012年にはタイを訪問た。2011年には、米国国立衛生研究所の「健康科学における混合研究法のベストプラクティス」に関するワーキンググループを共同で主導した。2013年にはハーバード大学公衆衛生大学院の客員教授を務めた。2014年には、Mixed Methods International Research Association(MMIRA, 国際混合研究法学会)の設立会長を歴任。2015年、ミシガン大学家庭医学科のスタッフに加わり、ミシガン混合研究法プログラムの共同ディレクターを務める。2016年、南アフリカプレトリア大学から名誉博士号を授与される。2017年、アメリカ心理学会の質的・混合法研究に関する「基準」を共著で作成。2018年には「質的探求と研究デザイン」に関する著書(シェリル・ポス氏との共著)が、米国の教科書・学術著者の2018年McGuffey Longevity賞を受賞。現在、日本の芦屋とハワイのホノルルに住居を構えている。
講師:廣瀬 眞理子(関西学院大学)

 公認心理師。関西学院大学受託研究員。ハワイ大学マノア校(スペシャルエデュケーション)非常勤准教授。これまでひきこもり状態にある方とその家族の支援に携わるひきこもり支援コーディネーターを務めてきた(2009-2014)。現在は、発達障害者支援センターとの協動により青年期以降の発達障害者の家族への行動支援プログラムの開発と実施、支援者支援事業に従事している(2013-現在)。青年期以降の発達障害者とその家族を対象とする包括的なコミュニティ支援のモデルを開発するために混合研究法を用いて研究を行なっている。
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ワークショップ 4:
混合研究法統合三部作を用いた高度なプロジェクトの実施

2021年10月30日(土) 10:50-12:20 JST

【使用言語】英語&日本語(ハイブリッド型)

 多くの研究者は、混合法による研究で統合を達成することが困難であると感じています。このワークショップでは、統合をより深く考えるためのモデルを提供します。参加者は 1)混合研究法統合三部作の3つの側面、哲学的、方法論的、方法的側面を区別し、2)これらの側面を自分の研究に適用することについて考えます。本ワークショップの内容は、ジェニファー・グリーンの研究に基づいています。パラダイムまたは哲学的な次元は、研究者が混合研究法で質的および量的側面を統合するアプローチを方向付ける視点または世界観を表すというものです。方法論的次元は、質的および量的手順を共に用いて混合研究法アプローチを展開する、または混合法アプローチをケーススタディや実験的アプローチなどの第2の方法論と一緒に使用するなど、2つの異なるアプローチの統合を反映しています。方法の次元には、研究に貢献する人者、戦略、実施、レトリックという4つのサブ次元が反映されます。本ワークショップの参加者は、斬新なワークシートを完成させることで、統合三部作を自分のプロジェクトに適用します。ワークショップは英語で行われますが、日本語のサポートと二ヶ国語のスライドが用意されています。質疑応答もバイリンガルで行われます。

講師:マイク・D ・フェターズ(ミシガン大学)

マイク・D ・フェターズ氏(MD、MPH、MA)は、ミシガン大学の家庭医療学教授であり、混合研究法プログラムのディレクターである。オハイオ州立大学で医学博士(MD)、ノースカロライナ大学チャペルヒル校で公衆衛生学修士(MPH)、ミシガン州立大学で修士号(MA)をそれぞれ取得している。フェターズ博士の主な研究テーマは、医療上の意思決定における文化の影響、がん患者とのコミュニケーション、医療サービス研究。質的研究と混合法研究においては、特に混合研究法における統合と応用を探究する。また、Journal of Mixed Methods Research(JMMR)の共同編集長。著書に『Mixed Methods Research Workbook』(Sage, 2020)がある。抱井尚子氏との共編著抱井尚子氏との共著『トレジャーハントで学ぶ混合研究法-混合型研究論文の執筆と査読のポイント-』(遠見書房、2021年4月)が発売中。
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